申立人(被害者)ご本人のコメント

2012-01-12

「福島原発被害者支援かながわ弁護団」は,2011(平成23)年12月19日,原子力損害賠償紛争解決センター(ADR)に対し,東京電力株式会社に損害賠償の支払を求める集団申立てを実施しました。
申立人のお一人となった被害者の方から,申立てにあたってのご心境などについて,コメントをいただきましたので,下記のとおりご紹介いたします。

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・生活落差の大きさと、生まれ育った地を思う強い気持ちのせいでしょうか、怒りを忘れ呆然と日々を過ごしております。

 偉い人が新しいエネルギーは之であるとか、原発推進派の滑稽な足掻きや、鬼の首を取ったかのような反対派の騒ぎが、それを助長します。

 テレビニュースに故郷の名前が連呼され、示される「数値」によって、遠く手の届かない場所になっていく気がして希望が日に日に薄れていきます。

「東京電力女子社員が優先です」平成23年3月12日夜、地震による自宅の損壊を免れたものの、原発に異常が出たので念のため山間の小学校に避難していた我々は、そう告げられ、同心円のさらに外側へ避難するバスの先頭車両を見送ってから後続車両に搭乗しました。

 いままで多くの記者会見を通して東京電力が我々原発事故避難民をどのように考えているかを知ろうと努めてまいりましたが本心を読み解く事は難しく、事在る毎に明言を避けている印象でした。
今回の提起の回答に拠ってそれが示されるものと信じております。

・今まで地域に様々な目的の建物が整備され、暮らしやすい環境を提供してくれたのも原発。
避難民の大部分は原発によって今までの生活が支えられていたことも事実です。
しかしこの災難を天秤にかけて原発を受け入れたものの禍福であると言われれば、それは酷な話です。
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「福島原発被害者支援かながわ弁護団」では,弁護団の声明などのほか,被害を受けられたご本人のコメントなども,順次,ご紹介させていただきます。

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